2000年 イギリス篇 excursion to Wells

朝食

今朝のシリアルはシナモンとハニーリングのミックス。ジャスミンティ。葡萄。

Excursionで本日は一人でWellsへ向かいます。
Sueのアレンジで、前の日にガイドブックを渡され、街の説明を受けました。
この街はこじんまりとしていて一日散策するのに丁度いい、しかもあまり日本人のいない、中世の建築物を楽しめる処なのだそう。
予習しているうちに大聖堂にも期待が高まります。

9時20分前、Julianの車で家を出て、Bath中心部のbus stationへ送り届けて貰いました。
ここから173番のローカルバスに乗って、Wellsへ出発しました。

途中で、若いお母さんが子供を抱え、ベビーカーと中型のわんこ(盲導犬とか介助犬とかじゃなく、ペットとしての)2匹を連れてバスに乗ってきました。
犬がバスに乗ることに対してみんな暖かく当然のように見守っていたのがとても羨ましく思えました。
彼女は乗車中もお行儀良く、降りていくときもすんなりと行動していて感心することしきり。

Bishop Palace~the Moat

バスは1時間と少しで街の中心部へ到着。
まずはTourist Informationで、帰りのバスの出る場所を確認し、現在位置を把握してからスタートします。
しかし、最初に訪れたBishop PalaceはPrivate eventのためお休み。
そんな珍しいことがあるのかしら?とSueが驚いていたのできっと稀なことなのでしょう。

気を取り直してその周囲に巡らせたお濠端をぶらぶら歩きました。
すっごくお天気がよくてなんと気持ちいいこと!

Vicars’ Close

Vicarとはdeputyのこと、closeとは行き止まりの小路。
その突き当りには小さな教会があります。
ドアが開かなかったのは鍵が閉まっていたからではなく、ドアがとても重たいのだと後からSueに聞きました。

12世紀に建てられた、このTuder調の煙突の並びが美しいclose、実際に人々の暮らす42の家が両側に並んでいます。
その内の4軒は、それぞれ学校としても使われています。

Wells Cathedral

「大聖堂の外側の時計と、そのちょうど内側の時計を見逃しちゃならないよ」とJulianから念を押された、その外側の方のほう。
15分おきになる鐘の音、10時45分にベンチに座って聞き届けました。
正面。
中に入って上を見上げると、天井のペイントの模様が可憐で素敵です。
内部の時計を見に行くと、もうすぐ11時とあって次第に人々が集まり始めていました。
みんな背が高いから今ひとつ見えないなあと思ってたら、壁際にいた、英語圏ではなさそうな雰囲気の老紳士と目が合った瞬間「こっちにいらっしゃい」と手招きされました。
近づいていくと、彼より奥の場所へ通されました。
そこの前には子供達がいて、視界が開けていたのです。
ごく自然な親切な振る舞いに感動しながらお礼を云い、時計を改めて眺めました。
磔にされたキリストの像の上にあるのは24時間時計、目盛が3重になっていて針も3つ、外側が時間、次が分、内側の目盛で日付が判り、しかも月の満ち欠けも中央に記されていて、ひと目で今と云う瞬間が把握できる高度な時計です。(慣れればの話だけど)

やがて司祭?(カトリックの人の役職が全く判らないので違うかもしれません)が聖書片手に現れて間もなく、11時の鐘です。
時計の上部ではからくり時計のように人形が動き、とても美しい音色が響きました。
それからお祈りの言葉を私達に向かって唱え、締めくくりに「Lovely time」と。「ああ、まさしくlovely timeだった」と心から思えたひとときでした。

Lady Chapel

レディチャペルの方へ回ります。

全ての中世の大聖堂は、マリア様のためのレディチャペルを併設しているのだそう。
ステンドグラスも繊細で美しいし、やはり優美な線が魅力的な天井に首を痛めながらも見とれてしまいます。


お庭のお花やハーブたちも元気よくて。ベンチでしばらく座って眺めていました。静かなお庭です。

Fair

うろ覚えで申し訳ないのですが、確か、Wellsでは市が立つのが水曜と土曜日。
通りにはたくさんのstallが立ち並んで賑やかです。
どうしても食料品に惹かれてしまったのですが、ソーセージとかチーズとか、今買ってもどうしようもないものばかりでちょっと悔しい。
あとはガラクタ市とでも云った感じのストールが殆ど、それでもあれこれ冷やかしていくのは楽しいものです。

St.Cuthbert’s Church

資料が無くて、詳しいことが判らないのですが、入ってみると、大きなフラワーアレンジメントを作っている途中でした。
邪魔にならないように中を見学。
此処の天井が、何処となく中国の雰囲気がしたのですが・・・。
由来が気になります。

敷地内ではお弁当を広げる人たちが多くて、私もお昼にしようと思い、通りに戻りました。

昼食



Mountstevensで購入。
vegetable pie 75p、fresh apple cream turnover 74p、
tea with milk 50p
大聖堂前の広場にもfair・・・これがリンボウ先生のエッセイで知った、移動式遊園地なるものはこれなのか、と目の当たりにして納得。
私も一つベンチを確保して、子供達がはしゃぐのを眺めつつ、お昼ごはんに。

野菜のパイはアツアツで生地もさっくりとしてて美味しい!(でもフィリングは何味か忘れてしまった・・・美味しいと言う記憶だけが残ってます)
ショーウィンドウで一目惚れしてしまった、クリームたっぷりのアップルターンオーバーは、クリームが意外と酸味を帯びたサッパリ味で、こちらはひんやりと冷たくぺろりとお腹に収まりました。
アップルパイのような感じなのですが、折り畳んだ形がミソ?
ピッツァとカルツォーネの関係のような感じかなあ・・・アップルパイとアップルターンオーバーって。
どなたかお詳しい方ご教授ください。
紅茶は、日本で云う処のLサイズくらいの紙のカップになみなみと。


ちょうど眼下にあったstallでは苺や手作りらしいお菓子類を、数人のグループで売っていました。
苺も食べたいな~と、近寄って購入。
ヘタを取った綺麗な形の5粒程度の苺にスプーンを添えたものに好きなだけクリームをかけるのと、形は不揃いでもてんこ盛りにパックに入ってるのとでは同じ1£でも私は後者を選択。

ベンチに戻り、デザートの苺をつまみながら、ポストカードを書き、はしゃぐ子供達を時々眺めていました。

Bishop’s Barn

15世紀からある主教の納屋。
この日は小さなコンサートが中で開かれていて、なおかつこの辺りでも殆ど商売する気がさらさら無いようなアンティーク(ガラクタ?)のstallがちらほらと点在していました。
割と静かな一帯です。

Bus stationに向かう途中、High Streetで小学生達の学校ごとのパレードがありました。
制服がなんとも愛らしくて、品のある、小さくてもladyに見せてしまうようなそんな雰囲気でした。

Bathへ

14:43のBath行き。
Wellsの街を去る時に、先ほどのSt.Cuthbert’s Churchの前を通りました。
其処では結婚式があったばかりで、新郎新婦が家族や友達に囲まれて祝福されている処でした。
June Bride。
やっとスタートしたばかりの二人がとても眩しく感じられました。

なだらかにうねる田舎の緑の風景を眺めていると、今此処にこうしてバスに乗っている自分が不思議で、これまでの様々な過程をしりとり遊びのように想い出していく内に、なんだか涙が止まらなくなってしまいました。
いろんな人たちへの感謝の気持ちとか、何があってもきっと頑張っていけるんだろうなあと云う漠然とした予感とか。

Bathに着き、Podiumの2FのLibraryへ。
Jane Austine関係のコーナーで、一番気に入った感じの彼女の生涯を豊富な写真で紹介した本をソファに座ってしばし眺めて過ごしました。
Sueに、「ジェーンオースティンの家でお金を無駄にするべきではありませんよ」と何度も何度も念を押されたので、行く気も失い、せめてなんか少しくらい触れておこうかなあと思ったから。

夕食



fried
rice、ベーコン、オムレツ、野菜炒め。

炒飯、ごはんがパラリとしていて美味。
オムレツは薄焼き卵のような感じ。他の人の真似をしてマヨネーズと塩胡椒で頂きました。
晩ゴハンのプレートは何処となく懐かしいとてもなじみのある料理です。

デザートは、バニラアイスとラムレーズンのアイスに、シロップで煮た缶詰の桃をかけたもの。
とても美味しくて、私はこれをお代わりしてしまいました。
この日はたくさん歩いたからこれくらい許されるよね。
たっぷりと晩ゴハン食べた後でも、まだまだ明るい午後9時ごろ。
TVの部屋からBath市街を望むことが出来ます。
有意義な一日。
流石に眠くて早く眠りにつきました。