2000年 イギリス篇 English Cottage, Hatchlands Park

朝食

記録忘れ。でもきっと、シナモンとハニーリングをミックスして、セミスキムミルクをかけたに違いない。
そしてジャスミンティ、って処かな。

Surreyへ

7時半にJulianの運転で大雨の中家を出て、Surrey州へ片道3時間のドライブを。
車内では道路や道すがら見える植物などのことをSueと会話するレッスン。
「ランドアバウトってイギリス独自のシステムですか?」
「いいえ、フランスにもありますよ」
自分で運転できたら素敵だろうな・・・rolling hillを。
そうこうする内morterwayに入り、睡魔に襲われた私は「眠っていいですよ」と許可されたので、熟睡。

1時間ほど眠った処で起こされ、Tuder調の建物が可愛らしく並ぶ町並みを鑑賞する。
「Norikoは良く眠ってて気がつかなかったかもしれないけど、雨が激しく降っていてとても怖かったのよ。途中でひどい交通事故があって、見なくて本当に良かったわ」・・・全然知らなかった~。
公約通り3時間でSue’sMother’s Houseに到着しました。

Sue’s Mother’s House

Lovely! これよこれ!夢見た英国生活って感じ!写真をいくら撮っても撮り足りない想い。
まずはお庭から。
玄関横にもバックヤードにもとにかく一番目立つのがピンクのふんわり優しい薔薇。
おおらかに花びらを広げて咲き誇っていて、甘い香りを放っていました。


左) 右の建物が母屋。
右) 離れで今は物置として。此処でイイから住まわせて下さいって拝みたいくらい。


左)リビングから広がる庭とその向こうの田園風景。
右)離れの壁沿いのボーダーガーデン。


幸い、到着して間もなく雨がやみ、写真撮るのに好都合でした。花々は水滴を含み、鮮やかな色合いをいっそう強めていました。ラベンダーの勢いがよく、これまた強い香りを放っていました。
「なんて可愛らしい素敵なお庭なんでしょうね」と庭で溜め息をつくと、Julianがお裾分けして貰う苗をあれこれを選びながら「実に典型的な英国式庭園の一例だね」と。
ボーダーも美しく日々のお手入れもさぞ大変だろうなあ。でもやりがいのあるお庭。
Sue’s
Motherは、84歳で、白髪で、黒いシャツに白いパンツと云うきりっとしたいでたちで、赤い口紅を引き、とても上品で魅力的な女性でした。

ウェルカムティはブレンドティにお母さんお手製のしかも出来立てのtoffee。
とろりと舌の上でとろける濃厚な甘さは病みつきに。
「美味しいです!これ大好きです」
「殆どの日本人は甘すぎて厭だと云ったのよ。どうもありがとう。好きなだけおあがりなさい」ホントにぱくついてしまいました。
キャラメルとは違う、柔らかいのにコシがあるようなそんな舌触りで絶品です。
このtoffeeは近所のお店で売られていて、私もお土産に頂きました。
時々Bathのおうちで頂くマーマレードやその他ジャムもSue’s Motherのお手製で、同じくお店でも販売。
ナチュラルな味でほんとに美味しい。
ジャムなどをコトコトと煮詰める時間も大切な時間なのですね。
この家はcottage。
3軒ほどの棟続きでしたが昔は全て1戸のお宅で全てSueのご両親の持ち物だったそう。
お父様が亡くなられて、3分割し、お母様のみその一つの区画で増築して今に至るのです。
写真手前部分が増築部分ですが、うまく本来のTuder調の雰囲気そのままにしっくりと馴染んだ造りになっています。


左のテーブルには家族の写真が素敵な額に収められていて、愛情あふれるコーナーが出来上がっていました。


もう、素敵でしょう?って云うしかないでしょう?


代々使いつづけているから家具は当然アンティーク、しかも暮らしに生きている。
この中から、シルバーのカトラリーが出てきたり、絹の可憐なナプキンが出てきたりするのです。
うっとり。
2Fは浴室と寝室。
階段は歪んでるのですが、壁にはお気に入りの食器がディスプレイされています。

寝室のドレッサー廻り。
ロマンティックで、またもやウットリ。
右端のモノクロの写真はご主人なのでしょうか。
浴室の窓辺のディスプレイも可愛らしかった。
白いフランス窓から差し込むほの暗い中でも、ローズピンクで統一されたバスタブや床、タオル、小物に囲まれ入浴なんて一気に何だか恋愛運がアップしそうな勢いです。
ランチのためのテーブルセッティング。これまたいい具合に艶の出たオークのテーブルなのです。

ゴハンの支度を待つ間、Sue’s Motherが「日本人は英国王室にとても興味を持つからこれを読むといいわ。ダイアナはひどかったけど、ほんとにウィリアム王子は素敵だわ、ねえSusan」
ととある月刊誌のウィリアム特集記事をわざわざ開いて渡してくれました。
「間違いなく、そうね、お母さん」とSue。
・・そ、そーなんです・・・か・・・。
これもまだまだ続くお話なので、しばしお待ちを。

昼食

Sue’s Motherのランチ。
海老のコロッケみたいなもの。茹でたじゃが芋に庭から摘んできた勢いのよいパセリをたっぷりかけて。トマト。パン。
コロッケといっても揚げ焼きみたいなのですが、香ばしくて食欲をとてもそそるものでした。
最初はちょっと上品な盛り付けですが、ガンガンお代わりしてしまいました。
食後には、Sueのお土産のJolly cakeをジャスミンティと共に。
紅茶が大好きだと云う話をしていて、実際いつもお茶を飲んでいる私をさしてSueが「Norikoは偉大なる紅茶飲みなのよ」と。
(The great tea drinker)

テーブルが前庭に面した窓の傍にあるのですが、路をはさんだ向うは森になっていて「時々白鹿がやってくるのよ」と教えてくれました。白鹿!!!
この辺りはDuke od Williamの領地で、殆どが農家を営んでいるのだそう。
今書いてる頃(01年3月)はfoot&mouthの話題で持ちきりなのですが、どうなんでしょうね・・・。
一服した後、おいとまを。
庭でちょっとまた泣きそうになる。
「6回目にイギリスに来た時にもまた是非いらっしゃいね。貴女が此処を気に入ってくれたことがとても嬉しいわ」とMother。
建物は自分で撮ったから、もっと2ショットとして撮って貰えばよかった。

今思い返しても、このEnglish Cottageは英国で見た夢のような気がするのです。

Hatchlands Park

The National Trustの所有のこのお屋敷&お庭へ帰りに寄りました。
SueとJulianは会員で、あちこちのナショナルトラストの建物やお庭に寄るのを趣味にしているのです。

オルガンやピアノなどの楽器のコレクションが秀逸。
運のいいことに、翌日行われるランチタイムコンサートの練習をしていて、ハープシコードとフルートの演奏を聴くことが出来ました。

この建物、3階建てに見えますよね。
でも横から見ると・・・。不思議な造りをしていて面白い。
庭園散策。
中心がハートにくりぬかれたベンチがカワイイ。

お茶の時間。
併設のティールームの外の席に陣取ります。


紅茶はトワイニング。
私はSueとキャロットケーキと、ナッツのSweetをシェアしました。
Julianはチョコレートケーキ。
どれも素敵に甘く、歩き疲れた身体に活力を。
次は庭、と云うより敷地内の獣道を歩きます。
なんか牛とか其処らへんに居たような記憶が・・・。

大きなもみの木の広げた枝のたもとにもよさげなベンチ。
英国滞在中ふとしたシーンのベンチに心惹かれては、つい写真を撮っていました。
オレンジブロッサム。
この香りがお花の香りの中でもっとも好きな香り、と云う認識をしたのもここから。
フリルのようなしなやかな花びらはほんのりとベージュがかっていて、中心はさらりとした色合いのオレンジ。
爽やかで甘い香りなのです。

鼻孔に残る記憶が、またこの季節にイギリスに行きたい、と云う気持ちをたぐりよせます。

夕食

携帯電話でSueが晩ごはんの支度をJustineに指示して、作ってくれていたメニュー。

これはカレーなのですが、スパイスとトマトピュレで作られたソースに、刻んだ野菜が入ります。
ベジも食べられるように、お肉無し。
茹で卵と、オリーブと、ロングライス。そしてワイン。

食後にはEuro2000をみんなで観戦。
対ルーマニアで、イングランドは2:3で敗退。
いい動きをしたときとか、点が入ったときとか、Justineは携帯で友達にメールを打っては大騒ぎしていました。
日本でも観てるのかなあと思ってたのですが、これってWOWOWでしかやってなかったと後で聞きました。