2001年 イギリス篇 City Wall, Jorvik Viking Centre, Shambles, Fairfax House, York Minster

朝食

Royal Ascot真っ盛りの良い季節、鳥のさえずりで目覚めるって実に贅沢。初めてのホテルの初めての朝食はやや緊張します。Dining roomへ降りていく・・・既に老夫婦が一組窓際に着席していて、挨拶を交わし、私も壁際に席を取ると「Cooked Breakfast?Tea?」とおばあちゃんに尋ねられ「Yes, please」とお願いし、セルフのテーブルからオレンジジュースをシリアルを持ってきます。
そこに一人の男性が入ってきて、挨拶、私の席の近くに彼も席を取り、そしてなんとなく世間話を始めました。
控えめで礼儀正しい口ぶりながら、話を途絶えさせてはいけないマナーがあるのかと思うくらいに、話をした。英会話の物凄いよいレッスンになったけど、全部が聞き取れるわけではないので必死に話に集中して。

生まれも育ちもOxfordで、職場もOxford。以前Oxfordに留学していた中国の方がNew Castleに家族と共に留学しているので彼らに会いに行く為に休暇を取ってYork観光も兼ねて滞在しているのだとか。
「日本で有名な英国人って誰?」「ダイアナさんでしょ、あ、私にとってはHugh Grant!」「あはは、英国人にとっても有名だよ。フォーウェディングは観た?」「観た!ノッティングヒルの恋人も勿論。あとはブリジットジョーンズの日記はまだだけど、今日本語で読んでて、あとでイギリス滞在中に映画を観ようと思ってるの」「僕は観たよ、面白かったよ。Yorkの映画館は小さくて、もうやってないみたいだね」逆の質問をする。「貴方にとって有名な日本人って?」「難しいなあ。・・・彼は日本人?サカモト・・・」「坂本龍一!私大好きなの!」「ラストエンペラーを作曲した人でしょう?」「そそ、あとDavid Silvianと<禁じられた色彩>を一緒に・・」「そうだ、戦場のメリークリスマスだ!」まさかYorkで英国人と戦メリやら教授やらで盛り上がるとは思わなかった。この話を通じて同い年だって判った。
あとは昨日の観光の報告。彼も鉄道博物館に行ったらしい。
肝心の朝ごはんのメニューは、目玉焼き1つ、ベーコン1枚、トマトとマッシュルームのソテー、懐かしのむちむちソーセージ、揚げパン(目玉焼きを絡めて食べるの最高)。トーストはホワイトで1.5枚分、自家製っぽいマーマレード。

城壁巡りpart1

左)Bootham Bar
Yorkの街並みの特徴として2kmほどの城壁があります。その処処にあるのがbarという門です。今朝はまず最寄のブーザムバーから登ります。

右)ヨークミンスターを望む

時計回りに進むとヨークミンスターをぐるりを回ります。時々大聖堂の横顔や後姿を拝みつつ。
城壁の傍にぽつんと一人でいた小鳥。

お母さんを待っているようでした。

Shambles

Monk
barから一旦城壁を降り、シャンブルズを歩きに行きます。そう云えば、昔、ヨークシャープディングを食べたお店ってどの辺だったのか全く思い出せません。しかし、この特徴的な通りは記憶にありました。昔はお肉屋さんの通りだったとか。中世のハーフチェンバーの2階や3階部分がせり出しているのが不思議であり、この先も大丈夫なのかな?と思わせます。

広場にはストール(屋台)が立っていて、ガラクタのようなものもいろいろあって冷やかすのも楽しい。
私は八百屋さんに惹きつけられ、Today’s special peaches1パック99Pを購入。
小ぶりの桃は10個以上は入っており、近くのベンチで皮ごと3,4個齧りながら次の目的を考えました。

Jorvik Viking Centre

大人£6.95

Yorkは元々1世紀にローマ人に作られた街なのですが、ヴァイキングがこの地を占領しました。その彼らの暮らしや歴史が判る施設。TDLのピーターパンのアトラクションの乗り物のようなものに乗って、900年頃を再現した様子を見学します。が・・・うーん・・・£7近いお金を払って見るほどのものでは無いなあと云うのが私の感想。

Fairfax House

学生£3.50
18世紀の英国のロココ調のタウンハウスの様子を展示。此処はとてもヨカッタ。Anne’s bedroom担当のガイドのおじさんは、丁寧に説明をしてくれ、自分の云ったことに対して「Yes, yes, yes」と必ずつけるのが面白かった。私もロザリオのこと、ビューローのこと中国風であることなどを質問したり感想を述べたりしたりして、またトイレに私が驚いたことにたいして、彼は受けていました。
次のFairfax’s bedroomのおばあさんも陽気な話し好きの人。実は皆さん恐らく地元の方で、ヨークシャー弁がとてもヒアリングしづらかったので何度も聞きなおしたり。さっきのおじさんの説明で判らなかったので彼女にも質問してやっとわかった事がありました。ローマンカトリックの人はベッドに必ず十字架をつけるのだそうです。

Drewing roomでは、backgammonを発見。「私もバックギャモンするんですよ」「おやまあ。今ではこれをする人は少なくなったものよ」「古くからあるゲームなんですか?」「そう。とってもとってもね」

展示品も素晴らしかったのですが、ガイドの方たちとの会話がなんだか心があったかくなる処でした。

城壁巡りpart2

Cliffords Towerを遠巻きに見つつ、やり過ごします。前回も登らなかったのですが、お城の一部だった建物だというのに今回もどうしても食指が動かなかったのは何故でしょう?

今度Yorkを訪れた時には、登ってもいい気が起こるのかしら・・・。

Catsle Museumは前回時間を割きすぎた記憶があり、絶対に好きなものがたくさんあることは判っていたのですがパス。ウーズ川にかかるSkeldergate Bridgeを渡り、再び城壁に上って、ぶらぶらと歩きました。城壁の内側のお宅の窓辺が愛らしい花で飾られているのを鑑賞して、此処の人たちはいつも観光客の目に晒されるので大変だなあと想像しますが、それもまた自慢だったりもするのかな?

城壁は、ゆっくり歩いてこそ楽しめるものですね。Lendal Bridgeの処で降りて城壁巡り終了。因みにbarには小さな博物館などがありましたが、私はどれにも入りませんでした。

昼食(Cornish Pasty Bakery)

Take awayのお店でパスティを買います。コーニッシュパスティとは「コーンウォール風の肉パイ」といいますが、このようなパイのお店は英国何処でも見かけます。00年Bath滞在中にWellsへ出掛けた際にもお目にかかってます。
本日仕入れたのは・・・
Cheese & vegetable pie£1.30, Maple Pecan Letice 65P, Large
tea 35P
熱々のパイと紅茶を抱えてMuseum Gardensへ急ぎ、大きな切り株でpicnic lunchです。

Pieはずしりと重く、中は充実でした。少しピリッとスパイシーなホワイトソースで煮込んだ人参・ブロッコリー・リークたち、そしてとろりと溶け込んだチーズはとても美味!熱々のフィリングとサックリしたパイで満腹になり、メイプルピーカンラティスは晩ごはんへ繰り越すことにし、桃を二つ三つ齧ってランチ終了。食べきれなかった分を置きに一旦ホテルに戻って、再び城壁の中へ。我ながら物凄い運動量です。

York Museum

£2.95
考古学、地質学、そして装飾に関するコレクションが展示されていますが、本展の前に特別展というのがあって、それが当時は大アマゾン展みたいな蛇たちの印象ばかりが強くてあまり覚えていません。直後にお茶の時間に書いた日記にも「蛇は気持ち悪かった。でも鮮やかなカエルは綺麗だった。主展示ではちょっと気が遠くなりつつ(疲れてきたので)。」としか書いていないので、私にはあまり興味が無いコレクションだったのかもしれません。

午後のお茶(Betty’s Tea Room)

Raspberry flan £2.95, Elderflower Codial £1.95
セントへレンズスクエアの一角を占める華やかそうなティールームも、Tea Counsil発行のお茶処リストに入ってたので行くことに決めていました。
入ってみると、スタッフから「1Fは喫煙席で、禁煙席は地下ですがどちらにしますか」と聞かれたので「禁煙席でお願いします」するとちょっと待つ事に。その間、ショウウィンドウのタルトに見とれてしまい。程なく地下へ案内されました。此処もどうして落ち着いた雰囲気で、むしろこの地下の方がゆったりとお茶の時間を過ごせる気がします。
メニューを広げて、じっくり検討。とても喉が渇いていたので、絶対にエルダーフラワーコーディアルだ、と決まりました。おやつは?メニューをいくら読んでもテイクアウェイのとこにたくさんディスプレイされていたタルトらしき名前が見当たらない。あれじゃなきゃ厭。
「お決まりですか?」と聞きに来たスタッフに尋ねたら「ラズベリーフランですね」
ややあって運んできた彼女がニッコリ笑って「これですよね?」「そうそう、これが欲しかったのです!」「楽しいお茶の時間を」
初夏の暑い日にも喉越し爽やかなニワトコの炭酸入りのジュースと、カスタードクリームの上のラズベリーも豊かでジューシーなタルトにこれまでたくさん歩いてきた疲れも吹っ飛びます。とても居心地の良いティールームでした。次の機会には、伝統的にお茶と焼き菓子を食べよう。

本日のYork Minster

17時頃。今日も丁度Service中につき、奥へは入れません。でも30分ほど椅子に腰掛けて、合唱を聴いていました。Kyrieとか云うのでしょうか?
どれがどれかは判らないのですが、昔、合唱をしていた人に宗教音楽の話を聞いたときに覚えていた単語なのですが・・・。

ひんやりとした空気の中、清らかな美しい歌声に包まれながら、ゴシック式の高い天井やステンドグラスを見上げていると、様々な事が蘇ります。

夕食

ヨークミンスターを出て、帰りしな熱くて少し甘いコーヒーを買おうかとも思ったのですが既に今夜の水分である処のミネラルウォーターをマークスで仕入れたので、まあいいやと帰宅。Whiskeyとシッティングルームでしばし遊んでから部屋に。左の写真はその時撮った、階段下のおじいさんの時計。
しばらくベッドに倒れこんで動けず。シャワーを浴びて、メープルピーカンラティスを。美味しい!ラティスってなんだろう?要するにピーカンナッツがぎっしり乗っていて、メープルシロップのかかったパン、って感じなんだけど。湯沸しポットは使う気持ちになれず、ミネラルウォーターを飲み、新しく添えられていたビスケットと残りの桃も食べ、歯磨きしてベッドの中で面白投稿ビデオ番組など観てだらだらしながら眠る。
まだ明るいのにこんな風に過ごすのはとても怠けているみたいで、幸せ。