2013年 長野篇:松本城、信州そば、ホテルアンビエント安曇野

9月8日 / 9月9日 / 9月10日

朝食「HOKUOパン」


夏休みの旅行は、紆余曲折あり一週間前にやっと決まった次第。

新宿を朝発つにあたり、朝食をどうしようと悩んだ挙句、こちらのパン屋さんで買うことに。
東京や上野はエキナカが充実していますが、新宿にはそういうイメージが全くないと気づきました。
お互いにメインとなるサンドウィッチを選びます。
夫はツナ、私は発芽玄米食パンサンド ~スモークチキン&ツナ野菜~と少々欲張り。
金時豆と栗のルンドとお醤油チーズフランスはシェアで。

おやつ「桔梗屋」(あずさ号車内販売)


朝食も終わり、一息つきながら前の座席のポケットに入っている車内販売のチラシを見ていると、信玄餅アイスクリームが目に止まりました。
あの信玄餅を、しかもちゃんと桔梗屋がアイスクリームに仕立てたとあらば食べてみたい訳で、車内販売のワゴンがやってくるのを今か今かと待っていました。
めでたく購入した桔梗信玄餅アイスは280円。
フタを開けると、真ん中に黒蜜が入っています。

アイスクリームもしっかりきなこ味で、まさに信玄餅がアイスクリームで再現されていて感動しました。

その山梨県を通過するにつれ、どんどん雨がひどくなってきて不安でいっぱいになっていました。
雨のち曇という予報を信じていたのに、何とかと祈るような気持ちで終点の松本へ。

松本城(長野県松本市)


松本といえば松本城にまず行かねばと。
しかししっかりと雨が降っていて、歩いてはいけません。
駅のロッカーに荷物を預けたら、タウンスニーカーというコミュニティバスの北コースに乗り、松本城・市役所前で降ります。
1乗車190円、降りる時に支払います。

松本城の入場料は600円、市立博物館と共通ですが残念ながらそちらには時間がなくていけませんでした。

入城の際は、傘用の袋と靴用の袋を貰い、手荷物として持って入ります。
武者走りとか岩落としのあたりはまだそうでもなかったのですが、銃のコレクションのあたりで混み始め、行列ができはじめました。
急な階段の手前で我先にと行ってしまう人が居たりして何だか残念な気持ちになりつつも、その急な階段があまりに急で笑ってしまうほどでした。
お恥ずかしいことに予備知識が殆ど無く訪れたので、こんな這うようにして登る階段があると走らず、元気な時にこれてよかったなあとしみじみと思いました。
何しろ天気が悪かったので、天守閣から本来見えるべきアルプスの山々が全く見えなかったのは残念でした。
しかしこんなに木造できちんと維持されているのは素晴らしい。
行ってみたいと思っている方は、足腰が動く内に絶対に行った方がいいです。
外観も黒く格好いいお城です。
優美な姫路城とはまた違うデザインに、違う魅力を感じました。

月見櫓は工事中、埋橋は2011年の長野県中部地震の影響で入場できない状況でしたので、またいつか松本城には来てみたいと思いました。

昼食「そばきり みよ田」(長野県松本市)


松本での昼食はそばと決めていました。
こちらはお昼時で少し並び、1時間に1本のローカル線を捕まえられるかヒヤヒヤしながらの昼食ではありましたが、とても美味しかったです。

私はごま汁セイロ730円と野菜天ぷら盛り630円。
ごま汁にくるみを砕いたのが入っていて、大葉とネギを入れるのがたまらない。
コクと香ばしさでそばを楽しむのは初めての経験で、大好きな食べ方になりました。

夫のは安曇野御前を大盛りで1,570円。

葉わさび、とろろ、きのこおろしそばと、天ぷら3種盛りがついているバラエティに富み、こちらも長野らしさを楽しめる構成となっています。

こちらのお店は、信州木曽から玄蕎麦を仕入れて松本の製粉所で石臼で挽いて貰っているそうで、信州そばとしてのブランドを守る気概がひしひしと伝わりました。

ここから大急ぎで松本駅へ戻り、コインロッカーから荷物を出して、1時間に一本の大糸線に乗り、穂高駅へ向かいました。
私は小さい頃から井上靖が大好きで、自伝的小説の『しろばんば』から入ったのですが、様々なジャンルの作品も読んでいました。
その中でも印象深かった『氷壁』という作品がありました。
正直、登山も穂高岳という地名も身近ではなかったので「こういう世界もあるのか」と思っていたのですが、穂高ってこの辺なんだ、という数十年前の気持ちの確認に来たようなそんな気分でした。
ローカル線には登山に赴かれると思しき本格的な装備の方もたくさん居ました。

穂高駅ではホテルの送迎バスが来ているのですぐに乗り込みます。
田園風景や林を抜けどんどんと上がっていくのに見とれていたら、20分ほどで到着しました。
途中、とうもろこし畑がそこかしこにあり、夫が「ともろこし食べたくなった」としきりに訴えていました。
長野がとうもろこしの産地だったってあまり聞いたことがない気がする…でも来てみないと判らないものなのかもな…と思いつつ、この話には後で落ちがつくのでまた後程。

ホテル「ホテルアンビエント安曇野」(長野県安曇野市)


秋の安曇野3days2連泊プランでお部屋おまかせで、一人あたり1泊10,000円(入湯税150円別途)、しかも夕朝食付きというリーズナブルなプランを利用しました。
すると、スーペリアファミリーという広い部屋になりました。
上記はリビング。

寝室はこんなかんじでベッドが2台あるのですが…。

窓が全くなく、二人して「ちょっと怖い」と感じてしまい、窓側の和室の押し入れの布団をこちらに敷いて寝ました。

和室があってよかった-!
グランドツインタイプだったら、これができなかったので助かりました。

キッチン。

全室キッチン付きで、しかも周りにはコテージもたくさんあり、どうやら以前宿泊したホテルハーヴェスト蓼科と同じようないわゆる別荘っぽいホテルです。
今までこういう感じのリゾートとは無縁に生きてまいりましたので、世の中には結構あるものなのだと今更知った次第です。
一昔前の建物だなあと感じるのは、水道のレバーを下げると水が出ることです。
何度も水を止めようとして更に下げてジャーっと勢い良く出してしまって慌てる3日間…。中々慣れません。
もう一つ、館内の廊下や客室にはちょっと古くさい臭いがすることも気になりました。
うるさくても換気扇をずっとつけっ放しにして何とか緩和させましたが、こういう点はすぐに改善は難しいものなのでしょうね…。

リビングから見たキッチン。

左手前に和室、丁度見えている左手のドアが寝室、キッチンの裏が浴室、そのさらに玄関側がトイレとなっています。

浴室。

バスタブもありますが、温泉大浴場へ朝晩行っていたので一回も使っていません。

ウェルカムスイーツ的な。

ヨーグルトのゼリーなるもので、これはキッチンの流しで食べるべきです。
ちょっと封を切っただけで危険を察知し、ふたりともキッチンへ持って行きました。
水分が溢れ出てきます。

部屋からの眺め。

こんなに山々が迫って見えます。
というか、山の中にこのホテルがあります。
散策しようかとも思いましたが、雨上がりでもう日暮れも迫ってきそうなので、明るい内にお風呂へ行くことにしました。


温泉大浴場は地下2階にあり、一旦地下1階まで降りて、ゲームコーナー奥のエレベーターか長い階段を降りて行きます。
ここだけ増築されたのかな?
たどり着くのに我が部屋でも遠いと感じたので、歩くのが大変な方はお風呂から遠くない部屋を明確にリクエスとしておいた方がよさそうと他人ごとながら心配してしまいました。

お風呂には部屋に備え付けのパジャマとスリッパを履いて行って良いシステム。
そのパジャマはカエルも吃驚の緑色。
でも楽なので風呂には堂々と着ていきましたよ。

お風呂は2つの浴場が日替わりで男女入れ替わります。
初日は右側が女湯。
右側は要注意で、まず脱衣所がスリッパを脱いだ所の左右にありました。
私は左側に気が付かず、翌朝に気付いた次第。
さらに石造りのお風呂と洗い場まではすぐ判るのですが、一旦脱衣所まで出て木の階段を降りて行って初めてジャグジーのある露天風呂に辿りつくのです。
案内が今ひとつわかりづらく、私は夜のお風呂で身体を拭いてしまった後に気づきました。
でもそれは私だけでなく、そこかしこで判りづらいという話を聞いたり、洗面コーナーで言葉を交わしたご婦人もおっしゃってたりとやはり案内不足ではないかなあと思いました。

とはいえお湯は好きでした。
温度も熱いお湯に入っていられない夫が長風呂するくらいに心地よかったみたいです。

夕食 ホテル内


ホテル内の食事は、私達は宴会場でした。
夕食は開始時間が予約制になっていて、日曜だけどとても混み合っていて希望の時間には入れなかったほど。

大宴会場の中央と奥にビュッフェ台があり、奥にはその場で揚げる天麩羅、切り分けてくれるローストビーフ、その場で握るお寿司などが提供されていました。

まずは前菜的な冷菜を中心に冒頭の写真のラインナップ。
割りとそれぞれ工夫されていたりもします。
馬刺しもあったのが嬉しかったな。
この食事での反省点は、普通にサラダではなくあのキュウリとトマトの丸かじりをちゃんと初日からするべきだという点でした。
それは明日のページにて。

山伏茸やお野菜のしゃぶしゃぶというのも面白かったです。

なぜかボイル蟹やサザエのつぼ焼きやホタテのトマトソース焼き?など海の幸もたくさん。

私は夫がむいてくれたカニを貰いました。
こんなに山の中なのに何故海の幸?と思ったりしましたが、こういうのがないと華やかさが無かったりするのかしら。

なんて云いながらもお寿司の列に並んでみたりして。

あれこれ食べたいので、シャリ少なめで握ってもらいました。
私はマグロが必須だと思わないので頼みませんでしたが、ちゃんとマグロもありましたよ。

キーマカレー美味しかったわよ、とビュッフェ台の処で他のお客さんが話していたので、んじゃ私もちょっとだけと小皿にとり、パスタの処の粉チーズと、前菜の処の枝豆をトッピングして少々アレンジ。

確かにある程度の辛さもあり美味しい。
でもここで急激に満腹になってしまいました。
ローストビーフも夫のを少し貰ってメイン的なものも食べたし、もう〆でいいかということで、デザートの台へ。

ケーキ類もありましたが、もうマンゴーとりんごくらいしか入らないということで、その2品を。
りんごは塩水が濃かったのでしょっぱかったなあ。
マンゴーは冷凍のものを解凍した感じが、なんともシャーベットっぽくって逆に食後がさっぱりしていいねという意外な我が家の高評価。

夜お茶


お風呂の後には瓶の牛乳でしょう。地元の会社の松田乳業さんの牛乳とコーヒー牛乳を。
コクがあり美味しい。
飲み終わって気づきました。

富より健康。
深いです。