東京:東京ステーションホテル

部屋

東京駅を利用もしくは丸の内界隈に来る度に「いつかは泊まってみたい」と憧れ続けたホテルです。ポイントが割とあり、46,000円程度でドームサイド スーペリアキングに朝食付きで泊まれました。このホテルに泊まるには絶対にドームサイドの部屋でと希望していて、前週には空きがなく、この日程での宿泊となりました。

15時頃のチェックインの列が多少できていましたが、スタッフの方がきめ細やかに距離を開けるご案内だとか、カウンターで使用するペンなどの消毒だとか、様々な対策を取っていて流石だなあと思いました。このフロント部分の床にはクレマチスのデザインの真鍮が埋め込まれていることを部屋にあった館内ツアーガイドで知り、後で通過するときに改めて眺めました。

チェックイン後はスタッフの方が部屋まで案内してくれるスタイルでした。最近珍しいなあと思ったのですが、エレベーターで3階に上がり客室部分に足を踏み入れた途端、その訳が分かります。

よく考えればわかることですが、南北に非常に長い造りであるため、エレベーターも複数あり、どこからどのように辿り着けるのかも含めて説明をしてくださいました。長さはなんと300メートルを超え、ほぼ東京タワーを横にした距離と同じなのだとか。すごい…。エレベーターにたどり着ける灯りは、緑と赤と覚えます。よってこの廊下には無い。

お部屋の説明を受けて改めて部屋の中を見て回ります。ヨーロッパらしい雰囲気に溢れていてどこもかしこも好きでした。ベッドサイドにあるメモはなんと原稿用紙デザイン。

ショップでもこのメモは売られているので購入することができます。
デスクあたりにある鏡は何故かふっくらしています。

このデスクの引き出しに体温計が備品としてあるのが、現代的だなあと思いました。

折角なので私も朝晩チェックして問題ないことを確認しました。
テレビとチェスト、そしてドームに面した窓です。

北ドームに面しています。

いつも歩く風景を俯瞰で眺める不思議さ。全然遠くに来た訳でないのに、何処か遠くへ旅したような気分になるのも不思議です。上に視線を転じると、ドームのレリーフなどをより近くで観れます。

とはいえ、かなり老眼が進んでいたことに気づき、もし今度泊まれるとしたら双眼鏡など持ってきてもっと細部まで鑑賞したい気持ちでいっぱいです。
外のような外でない窓からの眺めが本当に面白い。この窓は開かないようになっています。

天井がとても高いので、圧迫感も全くありません。
入り口ドアを入ってすぐ左が、ミニバーとクローゼットとなる間取りです。

お水は4本用意されていました。グラスやカップ&ソーサー、湯飲みなど豊富に揃えられていて、嬉しい気持ちになります。

こちらのドリップコーヒーもショップで販売されているものです。太っ腹。ありがたい。
ミニバーの先にクローゼットがあります。ハンガーも立派だ…。

これらと反対方向にバスルームとなります。ゴージャス!でも日本風の洗い場と湯船という構成がありがたい。レインシャワーも快適でした。

洗面台まわりにあるアメニティ。

バスローブもパジャマもあるので嬉しい。(単純)

散策1

さて、部屋の探検が一通り済んだら、今度は館内の探検です。前述の通り館内ツアーガイドのチラシが置いてあるので、これを頼りに散策しました。部屋に案内してくださる際に、この場所も教えていただきましたので改めて足を踏み入れてみました。

ドームサイドに泊まらなくてもこちらのアーカイブバルコニーからドームを近くで見上げることも可能なようです。また、東京駅復原工事の説明の展示もありました。
廊下には100点以上のアートワークが展示されていて、全部は見れていないかも。その中の一つ、松本清張に関するものがありました。

何処かで聞いたかもしれないけど全然この時認識していませんでした。このホテルを気に入って当時の209号室で現在の2033号室にたびたび宿泊していたそうです。この頃発表した『点と線』は、東京駅のホームを見通せたことによるトリックが使われているそうで、未だに読んでいない私には壮大なネタバレではありますが、そのうち心して読みたいと思います。

昔はこういう時刻表を読んで、乗るべき列車を決めていたなあ。確か欄外には駅弁情報なども書かれていて思いを馳せていました。その頃から食いしん坊だったのだな。
2033号室の横の吹き抜け部分。

東京駅のホームは見えません。
このホテルに泊まって作品『点と線』を認識し、晩御飯には『ポワンエリーニュ』でいただくという流れが何だかいいなあと一人で気に入っていました。

南ドームのトラヤのカフェにでも…と思いましたが、大人気でウェイティングができていたので、またいつかの機会にでも。
そして外に出て、改めて覆輪目地やかえる股を間近で鑑賞。

ブラタモリでも先日やっていて、復習することができました。
丸の内界隈を久しぶりにぶらぶら。

ぶらぶら歩き、皇居外苑で心地よい風に吹かれながらぼーっと時間を過ごしました。急に何かイベントの音が聞えてきて、どうも日比谷野音でCreepy Nutsのオールナイトニッポン関連の日本語ラップイベントだったようです。皇居界隈でラップが聞こえてくるのがちょっと面白かったです。

晩御飯をポワンエリーニュで堪能し、腹ごなしに少々散策を。今夜の宿を鑑賞するにはやはりKITTEですね。

駅前が整備されて初めてここから眺めました。東京駅はやっぱり美しいなあ。一番好きな駅です。

おやつを購入するお店はもう閉まっているのと、どちらにせよ満腹だったため、部屋でコーヒーを入れてスッキリとしました。

なんだかんだこの日は14000歩歩いたので、ヒロシと櫻井敦司さんの『達人達』を観たら早々に就寝。

やっぱり窓の外がこんな感じなのが不思議です。
天井も高く、ベッドに横たわって上を向いたらこんな感じ。

流石にカーテンはしめた方がよさそう。内装も素敵なのでとにかくどこを向いてもうっとりとする部屋でした。

朝陽は差し込まないけど、習慣で早く目が覚めてしまいました。改札はほぼ人気がない薄暗い状態。

朝食「アトリウム」

朝食は宿泊者専用のアトリウムというゲストラウンジにて。4階に位置し、天井が高くて気持ちいいです。改装前には使われていなかった屋根裏の空間だそうです。

ビュッフェ台の壁は創建時のものだとか。中央の鉄骨は千五の駅舎復興工事の時に、他の場所から移設してきたものだそで、下部にはイギリスの鉄鋼会社の刻印が見られるとか。見える場所にあったのかな、今度機会があればちゃんと見てこなくちゃ。

こちらの朝食も100種を超えるアイテムが準備されているとかで楽しみにしていました。当面の間、規模を縮小されているとのことですが、それでも十分楽しかったです。
第一弾。冷たいお料理の部。

右下のはプレートとして用意されているのでそのまま。右上のサラダもお皿ごとで、ドレッシングは小分けにされているものを選んで掛けられます。左下は小さな小鉢で用意されているのを選んでプレートに。グリーンアスパラは着席時に「シェフからの」ということで佐賀県産(左)と長野県産(右)で食べ比べをどうぞという粋な演出。オレンジジュースは唯一フレッシュだったのでそちらを頂きました。
夫の方の選択肢にはエビカニ類もあり、朝から本当に贅沢気分を味わえます。どれも美味しい。

温かいお料理の部。オムレツはシェフが作ってくれます。トリュフ塩のオムレツにしました。

ついつい炭水化物がすでに入ってきています。丸いのはカレーパン、牛丼、うな丼など可愛らしいサイズで正統派なおいしいものが繰り広げられるのがとにかく楽しい。レモネードも爽やか。

シェフのカウンターではしらすバタートーストも選択肢にあったのでそちらも。

バターがじゅんわり染みていて美味しい…。
パンコーナーもずっと気になっていました。

包みはなんと。卵サンドでした。

ビュッフェの朝食に卵サンドがあるのをはじめてみました。しかも美味しい。べったら漬けがあるのも嬉しく、ピクルス代わりに。ピクルスもちゃんとあった気がします。

欲深いため、海鮮稲荷寿司にも手を伸ばしました。

であれば、お漬物とかお味噌汁とか小松菜の煮びたしとかも添えたくなり。

デザートも数多くあり、フルーツ以外は夫とシェアして本当にちょっとずついただきました。朝から本格的。

スムージーも自家製のようで、飲み物のコーナーでお願いした際にものすごくたくさんのフルーツの種類を伝えられ「アレルギーは大丈夫ですか」と聞かれました。全部問題なくてよかった。とろりとして飲みやすい。
いずれも本当においしくご馳走様でした。

散策2

アトリウムから階段を下りてきたところ。用もなく寛ぎたい。
階段も美しい。

昨日散策しきれていなかった辺りにも足を延ばします。地下のレストランやスパのあるあたりなども歩き、南側の階段を上りました。

階段がとにかく楽しい。『アルプスの少女ハイジ』のクララの家で遊んでいるみたい。

急に階段に憑りつかれた朝でした。

窓から昨夜夜景を観るのに利用させてもらったKITTEがいい角度で見えました。

チェックアウトは12時。しっかり堪能させていただきました。また機会があればぜひ泊まりたい。