2018年 福岡篇:因幡うどん、ふきや、ヒルトン福岡シーホーク

朝食「因幡うどん」(福岡空港)


6時40分の飛行機のため朝食は空港についてからにしようということに。機内ではスターフライヤーだったのでタリーズのコーヒーにチョコレートと行きたい処ですが、空腹時にコーヒーはつらいので断念。温かいミネストローネスープを頂き少しお腹を落ち着かせておいての、因幡うどん。ごぼう天うどんが博多うどんの代名詞と言われていますが、私は芋天か丸天ばかりでしたので、今回は自分の懐かしい芋天530円にわかめ80円トッピングで。
フードコートなのでオペレーション上どうしても品物を受け取ってからのお支払いで、ただでさえ柔らかい麺が余計に柔らかくなる旨を、初めて博多うどんを食べる人にはお伝えしておきたい気分です。にしてもこの麺、この出汁、このトッピングにほっとする懐かしさでいっぱいになります。

夫はあご出汁カレーにチータマトッピングにらっきょまでつけていました。

ちょいと残念だったようですが、うどんにすればいいのにと個人的には余計なお世話な気持ちで思っております。

観光(福岡市博多区)


昼食は博多駅界隈でと決めていたので、博多駅で荷物をロッカーに預け、午前中はしばしこの界隈を観光することにしました。博多駅界隈を改めて観光するのは生まれて初めてでした。
冒頭の写真は、出来町公園にある九州鉄道発祥の地の碑です。博多駅は明治22年に開業したときこの場所にあったのだそうです。ほうほう。住んでいた頃は西の方だったためもあり、博多駅界隈にはほとんど縁がなかったのですが、離れた今は天神に寄らずに博多駅界隈には必ず立ち寄る動き方に変わりました。空港からまず博多駅に出るパターンですしねえ。


お寺のあるエリアへの入り口には、数年前に建てられた博多千年門がお出迎えです。まだまだ真新しさを醸し出していますが、これが次第に渋さを増していくんだろうなあ。「博多千年」の文字は、太宰府天満宮宮司でもあり、菅原道真の子孫でもある方によるものだとか。
承天寺。この辺り一帯は承天寺で、庵が色々ある構成かな。

このお庭は脇からそっと眺めるのみで入ることはできません。

こちらのお庭もガイドさん付きだと入れるようでした。

さて私がここに来た理由は、この3つの碑にもあるように、饂飩・蕎麦の発祥の地であったり、饅頭発祥の地であったりするところだからです。

パンコーディネーターの授業でもありましたが、1241年に聖一国師が宋から羹、饅、麺の製法と合わせて製粉技術も持ち帰ったことが日本の粉食文化に大きく影響を与えたのでした。私も講師として歴史の授業を行った際にいつも「いつか福岡でこの聖一国師のお寺に行こう」と思っていたのですが、やっと叶いました。
左から、饂飩・蕎麦発祥の地の碑、御饅頭所の碑、満田弥三右衛門の碑なのですが、満田さんってどなたかと思ったら、素麺を持ち帰った人だそうです。素麺も大変お世話になる食材ですので、これもすごい。そして微笑ましいなあと思ったのが、饂飩蕎麦の碑の足元には麦が植えられていました。

向かいの祇園山笠のオブジェの展示のあるお堂の横を通って正面に回ったところ。

色んな建築様式とかに疎いのですが、灯籠が真正面にあるのがちょっと不思議で面白いなあと。

東長寺。真言宗で、弘法大師が日本で最初に開いたお寺なのだとか。

門を入ってまっすぐまず福岡大仏へ。2階に上がり、一人50円を支払い、ロウソクとお線香をいただき、お供えします。そうしてお目にかかる大仏様は木造座像では日本最大級の大きさを誇る立派なもの。昔は聞いたことなかったなあと思ったら、昭和63年から4年の歳月をかけて作り上げたものなのだそう。道理で認識していなかった訳です。出来上がった頃に福岡を離れたので。
大仏の左側の方をふと見ると地獄極楽巡りとあります。これは行かないわけにはいきません。まずは様々な地獄の絵がずらりと通路に沿って展示されているのでそれを眺めます。そして手すりを辿りながら、本当に真っ暗な空間に入ります。闇って久しぶりに体験しました。なんの明かりもない怖さがあります。その真っ暗な通路の壁を両手で探りながらそろそろと前に進みますと、ふと輪っかが手に当たります。これは仏の輪で、触ることができると極楽に行けるそうです。こんな私でも極楽に行けることが確約出来たのでほっとしました。一歩先行く夫は判らなかったというので、すぐに探して触れてもらいました。これで多分極楽で再会できるかもしれません。
ちょっとしたアトラクション気分ですっかり楽しんでしまいました。
あとはのんびり境内を散策します。

黒田家の一部の墓石とか。形がずんぐりして可愛い。

大きな数珠のようなものがぶら下がっていました。

六角堂はちょっと浮いていて、回すことができるそうです。(誰でもできる訳ではありません)東長寺は大変歴史あるお寺ですし、ぜひ福岡大仏の処は行ってみることをお勧めします。

聖福寺は栄西のお寺。茶の木を持ち帰り、こちらに植えたことで日本茶発祥の地として有名になりました。塀なども見ごたえがあります。写真不可の掲示がありましたので、境内は撮らないでいましたが、寛いでる猫さんたちがとても可愛かったので少し収めさせていただきました。

昼食「ふきや」(福岡市博多区)


福岡で生まれ育ったので、お好み焼きといえばふきやでした。自宅で作る時にもぎゅうぎゅうに押し付けて焼くものだと思っていました。しかしその後、広島を経て、広島のお好み焼きもモダン焼きとは違うのだと知り、やがて関西風のふっくら焼くという手法を知り、いつしかそれに慣れていました。そして福岡にたまに帰る際には優先して食べたいものと言えば、うどんその他になっていました。
数年前に、博多華丸さんの『食べずに終われんばい!』を買ってしみじみとページをめくっていたらふきやのお好み焼きも掲載されているではありませんか。途端にあのむっちりした味わいが懐かしくなってしまい、今回の昼食にはこれと決めていました。
ただし、関西出身の夫には重々「関西のとは違う、密度の濃いものだから」と伝えておきました。

お昼少し前に行くとすでにウェイティングができていました。流石福岡ソウルフード。肉玉をオーダーしてしばし待ち、呼ばれてテーブルにつきます。最初に男女一人ずつというのを確認されたのは何故かしら…とうっすら思いつつ。
この独特の店内の香りも懐かしい。で、運ばれてきたお好み焼きが冒頭の写真。よく見ると、微妙に夫と私のとでは前者が一回り大きかったのです。何も言わずにそんなサービスがあったとは。

しかし食べ慣れていない夫はやや苦戦。私はオリジナルマヨネーズや濃いタレの一つ一つにも懐かしさを感じながら美味しくいただき、夫の分の加勢をして大満足なのでした。夫のは焼きそばにしても良かったね…と若干反省をしました。

ホテル「ヒルトン福岡シーホーク」(福岡市中央区)


ヒルトンになる前のJALの前、シーホークホテル&リゾートの時に一度泊まったことがあり、それ以来の宿泊です。元々この福岡旅行は夫の用事に急きょついていくことになったものの、二つの大きなライブが福岡で開催されることもあってホテルの空きがほぼなくなっていたところ、エグゼクティブフロアが逆に取れたので思い切って2泊することにしました。なので、私はほぼこの界隈だけで過ごす計画にしていました。
地下鉄で唐人町へ移動し、土日祝限定のシャトルバスに乗り、ホテルへ。ラウンジで直接チェックインができますが、少し早めについたので、手続きだけして荷物を預け、少し散策に出ました。
多分、このアングルでホテルを見たのも初めてかも。

福岡タワーは一度だけ上ったかなあ、記憶があやふや。折角なら夫も一緒に今回登ろうかと思ったのですが、ホテルの部屋の方が高さがあるんじゃ…?ということで割愛です。マリゾンの方までてくてく歩いて、いつのまにか結婚式場になっていたことにびっくりしてまた戻り、一端ラウンジで冷たいものを飲んでからホテルの部屋に入ります。

清々しい景色のラウンジです。

部屋に入ってすぐの通路部分。

壁の文様は何を表しているのだろう。

見切れていますが、窓際のソファは夫がいたく気に入っていました。確かに身体が楽です。ドーム側の部屋がいいねえと話していたので、念願かなって嬉しい。

昨年11月には左奥に見える海の中道の方のホテルに泊まってこちら側を見ていたなあとしみじみします。

ミニバー。

とても充実していますが、ラウンジでいつでも多種多様な飲み物を頂けるので、折角のネスプレッソも全く使用せず。どの食器も手つかずでそのままお返ししました。
バスルーム。

エグゼクティブフロア利用者は、岩風呂を自由に使えるので基本的には使わない予定でした…。
アメニティ。

そして特典で素敵なプレゼントが用意されていました。

中を開けるとさらに和菓子の数々…。

いずれも美味しくいただきました。エグゼクティブフロアでのアフタヌーンティーサービスは、少し前に廃止されたみたいなのでこのプレゼントが嬉しかったです。

一休みして、明るいうちに岩風呂へ。明るいせいか、ちょっとお湯の汚れが気になりました…。ま、温泉でもないので軽く汗を流してリフレッシュといったところですね。

夕食「エグゼクティブラウンジ」(ヒルトン福岡シーホーク内)


夕食って言っていいのか疑問ですが、カクテルタイムで結果的に夕食になってしまうので言ってしまいます。豆皿に美しく盛り付けられた前菜たちがこれまたいずれも美味しいのです。お椀はかぼちゃのスープ。夫は泡から初めて九州の日本酒に切り替えていました。
少しずつ日が傾き始めた時間。

トマトジュースをトニックで割ってライムを絞ってオリジナルのノンアルコールカクテルを作りました。パンはエグゼクティブラウンジのために焼かれているそうです。美味しい、買いたいけど買う仕組みではないのが残念です。ナチュラルチーズもあれこれ用意されていて楽しい。
最後にデザートで締めくくり。

食休みして、岩風呂に再び入りに行って、朝も早かったしバタンキューで就寝。歩行距離は約13㎞でした。