神奈川:ザ ヨコハマ ノボテル(現モントレ横浜)

室内

雑誌やネット、テレビなどで最近しきりに目にする、横浜のみなとみらい線開通に絡んでの横浜特集に誘われて行って来ました。このホテルは確か昔、ザホテルヨコハマとかそんな名前だったんじゃなかったでしたっけ? いつの間にノボテルブランドに変わったんだろう?
ロンドンにもあったなあと思って調べたらフランスのアコー社が運営している物でした。そして上野にあるソフィテルもアコー社のものだとか。ホテルって、気が付くと大きな会社の傘下に入ってたりするので、ある一定のレベルの質が保たれている安心感はあるのだけど、個性的なホテルが減っていくのでは?と少し淋しかったりもして。

その名も「みなとみらい線開通記念宿泊プラン」1泊夕食・朝食付で10,500(サ込み税別)。金曜に仕事が終わって駆けつけるので、チェックインは20時頃、それから中華街に出てお店へ、と云うのがきっと大変だろうと思い、夕食がホテルで気軽に食べられるこのプランにしました。
横浜駅でそのホームへ延々と降りて行き、新しい車両に乗り込みます。
元町・中華街駅(なんて判りやすい駅名)へは10分足らず。すごく便利です。今までは石川町や関内からてくてくこの界隈へ歩いてたのに、駅からは長い通路を経るとはいえ、随分ショートカットできます。元町・中華街駅のホームから改札へのエスカレータ、なんだかアトラクションのものみたい。

ホテルのロビーも落ち着いてこざっぱりしてて、気持ちがよい。チェックインもてきぱきと感じよく。
コンテンポラリーでモダンをテーマにしている内装は、近頃の流行なんでしょうね。シンプルだけど温かい色合いで、「大好き」というジャンルではないのですが、とても寛ぐことができます。ベッドもデュベスタイルで眠りやすいし。

浴室

当然ですが、綺麗にお掃除されていて安心です。(・・当たり前ですよね・・ちょっと先月のことがあったので、びくびくしてました)
シャワーの感じが私のウレシイ感じで、シャンプーするのが快感でした。
アメニティはまあまあです。サイトにはレディスセットが用意されている旨があったのですが、これがそうかな?綿棒やコットン、髪のゴム、シャワーキャップ、入浴剤がガラスの瓶に入っていました。一瞬美味しそうに見えます。
基礎化粧品のキットのことではないようです。

夕食(「カフェセゾン」:ホテル内)

夕食の場合はこちらで、季節のディナーセットか、オードブル+アルコール3杯、のどちらかが選べ、私たちは前者を。
この2択にかなり感動しました。ただ飲みたい人だっているだろうし、何処かでさくっとごはん食べてきて、ゆっくり飲んでもいい訳だし。
公園通り初のオープンカフェとの事ですが、夜なので勿論窓際に面した室内のテーブルで。喫煙席は、ほんの4卓分がホテルのロビーに面して配置されていて、殆どが禁煙席と云う私たちには助かるお店です。
まずは軽くオードブル(にんじんのポタージュや、鴨の燻製)。次にサラダ、フランスパンと共に運ばれてくるメインは、豚肉と冬野菜のポトフでした。唐辛子を浸したオリーブオイルや粒マスタードもたっぷり添えられて、好きなようにアクセントをつけながらほろっと煮込まれた豚肉やたっぷりのお野菜を楽しみました。かぶ、にんじん、たけのこ、芽キャベツ、長ねぎ、小たまねぎ、じゃが芋等々、かなり入ってました。
このポトフの入った陶製のお鍋はもしやチーズフォンデュのためのお鍋では? メニューにもしっかりあるのだけどあまり使われてないのだろうか。私も手に入れたフォンデュ鍋、しっかり使ってやろう。
後は、デザート(オレンジのムースと、バニラアイスのチョコレートソースがけ)、コーヒーまたは紅茶、と云う感じで、身体に優しい晩御飯を頂きました。プランに無くても1800円(サ税別)で頂けるので、気軽に頂けると思います。食べると決めてたら、これが付いてるプランの方が当然お得です。

スタンダードツインの海側の7階でこの眺め。いかにも横浜らしい夜景の一つを楽しめます。うーん、久しぶり!

食後、ぶらぶらと山下公園を歩き、そのまま中華街へ足を伸ばしました。
10時を周り、殆どのお店が片付けたり中華大通りの工事を始めたりで、普段見ない光景に、「今日は帰らなくていいんだ~」という金曜夜の開放感を味わえます。
夜、イルミネーションも次々に消えていく中華街はちょっとぞくっとする恐さ。私は本能的に、夜の暗がりで赤くて大きい物を見るとドキッとするようです。浅草寺の本殿や靖国神社の大きな鳥居などにも一々びくついてましたし・・・。

寒くて小腹が空いてきたので、肉まんを。一軒だけ遅くまで開いてるお店を発見して駆け込んだのですが、甘いあんまんやかぼちゃまんはすっかり売り切れで残念でした。でも皮も甘くて幸せ~。

朝食(「パラディーゾ」ホテル内)

朝食ビュッフェの他に、ランチビュッフェもしくはカフェセゾンの特製サンドウィッチのテイクアウトが選べて、特にサンドウィッチにも惹かれたけど、お昼は中華なのと、このホテルの朝ごはんを単純に食べたいという気持ちから素直に。
窓際で山下公園通りや公園を見下ろしながら、美味しいご飯を頂きました。
朝ごはんのためにもリピートしたいホテルになりました。
トーストにはブラックカランツジャムを、ペストリー類にメープルピーカンラティスがあって嬉しい。ヨーグルトのトッピングにはドライフルーツが6種もありました。中華街で売られてるドライフルーツはこんな風に使うといいのですね。
ソーセージにはハーブ入りの物があったり、サラダにはコールドミートがあったり。朝からモリモリ食欲が湧きます。
何かをお代わりしようかなあと思ってる処へ、友人が和食の部で丸々お代わりを始めたではありませんか。しかもお粥とふりかけが美味しそう・・・。
仕方ない(?)、私もお粥とワカメのお味噌汁をいただいて来ました。多分、両方に手を出したのは初めてかも。
だしの香りがよいですねえ。ほっとする。
お粥のトッピングは、ピリッと辛いザーサイ、ゆかりの他に、どうもホテルメイドではないか?と思われる海苔や胡麻やおかかのふりかけを2種。カルシウムが取れる実感を得られそうな美味しいふりかけ、ホントにホテルメイドであれば売り出してもいいのではないかしら?
最後はきちっと果物でしめます。紅茶もセイロンティをしっかり3杯頂き、今日の食い倒れのプロローグです。


ホントは窓の向こうに氷川丸やベイブリッジが望めるのですが、陽光たっぷりの素晴らしい朝のため全く写せず。
お部屋のお茶セットのラインナップは、緑茶のティバッグと、コーヒーはUCCの117でした。
皆さんご存知の通り私はインスタントコーヒーが苦手で、全く飲まないために事情に詳しくないのですが、同僚たちの絶大な支持を受けてるのがこの117。美味しいらしく彼女たちの引き出しに常備されています。安売り情報が発見者から直ちにケータイで発信され、オーダーがあり、翌日には会社で配布、というシステムが確立しているようです。
で、折角なので、昨日買ってきたミネラルウォーターでいれてみた処、私の感じるインスタントの変な後味がなく、飲みやすい感じ。なるほどねえ~。そういう意味ではこのホテルの備え付けのコーヒーの選び方は、誰かが拘ったのかなあなんて想像もしてみました。

中華街散歩


昨夜通らなかった処をぶらぶら歩きつつ、関帝廟を軽く見学。
12時を少し回った処ですが、既に人人人で溢れていました。

中華街でごはんを食べたい気持ちに最も火をつけたのは、東京の地下鉄で配られるフリーペーパー「メトロミニッツ」。ラーメン王:石神秀幸氏の表現する中華料理の記事を読むと、「欲」を激しく刺激されました。
しかし今回は一切下調べをせずに、見た感じで自分たちと相性が良さそうな気持ちになった処に入ることにしていました。そのお店を探しつつ更にウロウロしました。以前入ったことのあるお店は出来ればやめて新しいとこがいいなあとも思いつつ。

昼食「楼蘭」

サービスランチ1,200円の内容と店構えとそんなに気にならない程度の人の列で決めました。並びすぎてても疲れるし、誰もいないとなんだか心配で。
私は前日から「海老そば」が食べたくて仕方が無かったのですが、最終的に五目そばと小龍包をオーダー。
海老もぷりっとして美味しい。麺が妙に柔らかいけど、具が豊富で熱々で美味しかった。
でも、小龍包は見事にオーダー自体忘れられてました。今食べなくてもいいと慌ててなかったし、友人の胡麻だんごを奪ったり、焼売を一つお裾分けしてもらったりでお腹一杯になったので、そのままで。
不思議と中華街では決め細やかなサービスを期待していない自分がいます(笑) それなりのお店だったらそりゃ期待するけどね。
サービスランチの海老のチリソース煮。周りの人たちも大抵これを頼んでいました。
ご飯お代わり自由、まあまあいい感じです。杏仁豆腐は美味しくなかったなあ、薬っぽい味がしたのと、ゼリーみたいだったから。
外に並んだ3組目の私たちは10分程度で入れましたが、お店を出てびっくり。お店の奥行き分の人々が並んでいました。
カフェ風の明るいお店は若い人にも使いやすいのではと思います。

山手西洋館散策

混雑の度合いを深めた中華街を後に、前田橋から元町へ渡りました。急な見尻坂を上り、外人墓地の縁を歩いていき、港の見える丘公園へ。
幾度も来ていたのに、ここがかつてイギリス軍が駐屯していた場所だったり、イギリス領事館があったりした場所だったというのを初めて知りました。公園を近代文学館の方へ歩き、次の芥川龍之介展だったら見たかったなあと思いつつ、ぶらっと山手111番館へ。折りしもピアノとバイオリンのコンサートが始まる処でしばらく美しく心地よい演奏に耳を傾けました。洋館は入場無料だし、コンサートも無料。
それからお隣のイギリス館、続いて山手234番館と見学し、エリスマン邸へ。ここでもコンサートが開かれていました。いいなあ。洋館は、どれもギャラリーとしてや会議室として、またはコンサート会場として市民に広く貸し出しているのです。こんな素敵な処で活動できる場を提供していることが本当に素晴らしい。そして無料で見学も出来る、というのも素晴らしい。商業主義に全く走っていない、文化を大切にする豊かな精神が感じられます。
アパートメントとして作られた234番館のは、玄関のドアが4つあったりして面白いです。
私の好みは、ベーリック・ホールでした。最も邸宅に近い形で開放しているので見学していて一番楽しい。
窓の形が特徴的です。 バスルームがどれも好きでした。

おやつ「カフェパザパ」

左上より時計回りに:パザパアラモード、ハニーラテ、アッサムティ、トロアクーシェ。
外人墓地入り口のオープンカフェで、入った途端「ただいまの時間少々お時間頂いておりますが」と断りを云われました。その分ゆっくりできるからいいかなと思い入りました。見てると厨房もホールも一生懸命動いているのに何かが合理的に出来てないんだろうな、全体的にわたわたしていました。そして本当に時間が大層かかってやって参りました。
アッサムは茶葉でポットサービスだけど薄い感じ。たくさん歩いて疲れたのでクリームたっぷりのごてごてした物が食べたく写真を見て決めたこのトロアクローシェ。スポンジケーキとクリームチーズのサンドで、4つのベリーの味がと云う売り文句はほぼジャムだったりスポンジがバサバサしてて結構がっかり。
パザパアラモードの方がマーブルアイスやガトーショコラ、コーヒーのプリンなど個々に美味しい物が盛り合わせられててこちらの方がよいかも。と云うか、チョコレートケーキにクリームを添えたものにすべきであった、と反省しました。そしてお店の忙しい時に手間のかかる品を注文しといて、文句云う自分にも反省しました。
ハニーラテは、はちみつレモンが浮かべられててかなり驚きました。後味がはちみつレモンなのだそう。面白いなあ。メニューを選べば嫌いじゃないカフェかも。混雑していない時に、棚の洋書を眺めるもよし。待ち時間、パニーニの本を読んでお腹を空かせておりました。
最初にスタージュエリーのカフェに行ったのですが、入った途端煙草の煙がもうもうと感じられて、お茶が楽しめないと思って退散しました。折角銀のポットでサービスしてくれるのが楽しみだったんだけど、残念。パザパも分煙なしだけど、開けっ放しのせいかあまり気になりませんでした。


お買い物の部。
ウチキパンで殆ど最後のパンを買う。元町ユニオンはやっぱり楽しいラインナップ、うちの近所にはないモノを購入。中華街に戻り、ついつい入ってしまった横浜大世界の1階のお土産やさんで小さい刺繍のクッションを衝動買い。後は定番のよりよりなど。
晩御飯の部。
相当お腹一杯だったけど、私はチャーハン、友人は麻婆豆腐を食べたくお店を探すことに。
選んだのは中山路の心龍。飲茶セットが1,500にて、非常にリーズナブルでした。前菜盛り合わせ、蒸し物(小龍包、海老餃子、焼売など4種)、海老ワンタンのスープ、チャーハン、焼餃子、杏仁豆腐と云う内容で美味しかったです。新しいお店っぽかった。これに単品で麻婆豆腐やビールを追加。死ぬほど食べてひっくり返りました。大満足!中華街に来て胃袋が千切れそうなほど食べるのはご愛嬌。
延々と遊びたい気分を抑えて、ホテルに戻って預けておいた荷物を受け取り、しぶしぶ帰路に着きました。横浜は楽しいなあ~。色んなエリアでそれぞれの楽しみがあり、何度行っても飽きません。そしてホテルも感じがよく、居心地が良いものでした。よかった。

中華街に面したホテルはホリデイインのはずでしたが、ローズホテルなんて可愛い名前のホテルに変わっていました。ホリデイインでは駄目だったのかなーなんて、いい思い出の無い私は勝手に想像してみたり。ローズホテルだったら泊まってみてもいいかもと次回の作戦をまた立て始めています。

追記:そういうこのノボテルも、2006年3月15日、ホテルモントレ横浜にリブランドして再スタートを切ったそうです・・・。
めまぐるしくて、追いつかない。